不当解雇 その8 【代表取締役の登場】

前回までの日記に書いたとおり、会社側は、
「ボクが内部通報という制度を利用し、個人攻撃をしている。」
という虚偽の事実をでっち上げた。
繰り返すが、ボクは、そのような個人攻撃など天地神明に誓い、一切していない。


■ 平成21年11月以降
さて、この頃、つまり会社側が上記虚偽の事実のでっち上げをした頃から、当時の所属部長と○○室長が、頻繁に外出、及び、会議室における2人きりの打ち合わせを繰り返すようになる。
そりゃあ、ボクも気付くよ。部内で抱えている案件もそれなりに把握できるし、それだけの頻度で2人での外出を繰り返したり、離席して会議室へ向かえば。
所属部長と、室長の訪問先は…、△△総合法律事務所。
ここからはあくまで推測だが、2人の法律事務所での相談内容は、
『メールで特定の個人を攻撃をする従業員を解雇したい。法令上可能か?』
で、ファイナル・アンサー。
でも、この2人が本当のところ質問したかったのは、
『ある従業員(=ネコポン)を辞めさせたいので、その従業員が特定の個人を攻撃するメールを送っている、という虚偽の事実をでっちあげたが、この方法は妥当か?』
ということだろう。
この月の法律事務所からの弁護士報酬請求額は、異常なまでに跳ね上がっていたのを、ボクは知っている。


■ 部長、室長の誤算
会社側は、虚偽の事実をでっち上げ、ボクを解雇するというシナリオを作り上げた。
ところが、会社側のでっち上げでは、この誹謗中傷は、会社の『内部通報制度』を利用して行っていると、うっかり発言してしまったのだ。
このことは、不当解雇 その6 【不当解雇への伏線】を参照していただきたい。
ここは、法令等を知らない人たち(当時の部長、室長)の、大きな誤算だった。
公益通報者保護法>によると、会社は、正当な内部通報を行った者(=通報者)に対して、かかる通報を理由として、配置転換、降格等、解雇を含む不利益を課すことができない、と法律上定めらている。
そのような不利益処分を課す事は、違法とされているのである。
当時の部長も、室長も、個人攻撃の内容を、一切明らかにしない(でっち上げなので、できない?)が、結論として、「個人攻撃をしたから、解雇」というでっち上げシナリオが、崩れてしまったことは、間違いない。
でっち上げた理由による解雇が適法か否かを法律事務所に相談している以上、法律事務所は、法令上そのような理由では解雇はできない、と回答することは明々白々。


■ 代表取締役の登場
会社側の誤算もあってか、約1ヶ月ほどは、平穏な普通の会社員生活を送っていた。
「平穏な」と書いたが、当時の所属部長からは、
・挨拶の無視
・会話なし
・すべてのメールのCCからボクを排除
・業務に必要な資料の配布その他、業務上の情報をすべて遮断
・その他、ボクの悪口を他部署や経営陣に吹聴して回る
といった、ネグレクト的なハラスメントや名誉毀損的ハラスメントは、継続して受けていたが。


そのような中、平成21年12月、下旬、突然、代表取締役より、会議室にが呼ばれる。
席に着くなり、
代取   「ネコポン君、X子さんに、セクハラ、ストーカー行為をしてるんだって?」
と、いきなり切り出された。
ネコポン 「???」(セクハラ?ストーカー?? 突然のことで、言葉が見つからない)
代取   「わかんないの? じゃ、X子さん、呼んでこようか?」
何?この展開?
代取に呼ばれて、X子が会議室に来る。
代取   「X子さん、ネコポンに付きまとわれてたんでしょ?」
X子   「はい。ランチに無理やり誘われたり。帰りに電車で銀座まで付いてきたり…」
ネコポン 「ちょっと、待ってください!ランチは行きましたが、ボクはX子さんに誘われたので行っただけだし、銀座は、付いていったんじゃなくて、ボクの帰宅するルートです!」
代取   「ネコポン、みっともないぞ。」
ネコポン 「???」
代取   「お前! 辞めろっ!!」


この日記を読んで下さっている方々の99%以上は、会社(代表取締役)から『お前、辞めろっ!』などと、怒鳴られた事は無いと思う。
もちろん、ボクも人生で、初めての経験だった。学校でも、先生に怒鳴られたという記憶はまったくない。
でも、辞めろ、と怒鳴られて、5秒くらい沈黙した後…
ボクは、思わず、
「ふっ、ふっ…」
と、思わず鼻で笑うように、吹いてしまった(本当の話!)。
頭の中で、「何?この茶番?」って。
繰り返すが、ボクは、「特定の個人を攻撃するようなメールを送ってない」し、「X子に対して、セクハラやストーカー行為も一切していない」。
なのに、なぜ、代表取締役に、『辞めろ!』って、他の従業員(X子)の前で、怒鳴られなきゃならない??
弁明するとか、怒りとか…、そういうこと以前に、「何?この茶番?」って。


それくらい、ボクが、特定の個人攻撃をすることは、あり得ないし、ストーカー・セクハラ行為をすることもあり得ない、ましてや、X子に対して。
それに、ボクは、そこまでX子に恨まれるようなことは、していない(いくつかの職場外・業務外の誘いを断っただけ)。


代取は、X子を退席させる。
代取は、さらに進める。
代取   「お前、そこ、笑うところか? おい、どうすんの? 明日から?」
ネコポン 「…。 どうするとか…。そういうんじゃなく…。誤解を解きたいです。」


『誤解』という言葉を使ったけど、本当は、誤解じゃなくて、『でっち上げ』だってことは、わかってたんだけどね。


代取   「無理だよ。X子も言ってたじゃん。セクハラ、ストーカーだよ。お前は、会社の風紀を乱してんだよ。わかる?まあ、明日からは、会社に来なくていいよ。好きに、転職活動して。」
ネコポン 「…」
代取   「みんなには、年明けから、病欠って言っておくよ。病欠っていっても、まあ、せいぜい1ヶ月くらいかな。」
ネコポン 「いえ、会社には来ます。」
代取   「えっ? 来るの? へっへ。あっ、そう。はっはっは。」
代表取締役とはいえ、親会社の商社では、課長レベル。しかも、商社で、出向続きの人物、といえば、概ね想像はつくだろう。

   つづく…